豊かな自然や田舎暮らしに憧れて郡上市へIターンしてくる若者が増えています。福岡県出身の興膳健太さんもその一人。平成19年に郡上へ移り住み、『NPO法人メタセコイアの森の仲間たち』の代表理事として、自然体験を通したまちづくり活動を行っています。
「僕たちが目指すのは『ずっと暮らし続けられる郡上』。郡上のファンをどんどん増やし、この土地の役に立つ人材を育成していきたいです」と笑顔で話します。
スタッフは同じく郡上を愛する5人の若者。山や川の魅力を体感する遊び、昔ながらの農林業体験、郷土料理づくりなどの自然体験プログラムや、子どもたちが自分たちで内容を決めるフリーキャンプなどの企画・運営を手掛けています。
さらに、近年里山が抱える獣害の問題と向き合い、猟師の仕事を多くの人に知ってもらおうと、『猪鹿(いのしか)庁』と名付けた里山保全組織をスタート。興膳さん自身も狩猟免許を取得し、若者猟師として活動中。ベテラン猟師と山に入ったり、猪や鹿を解体したり、獣肉を商品化したり、エコツアーや料理教室を開いたり。このユニークな取り組みは、全国のメディアからも注目を集めています。

「住む人が自分のまちを好きになれば、地域のあらゆる問題が解決する」と考え、福岡大学から岐阜大学地域科学部に3年次編入し、まちづくり活動について勉強していた興膳さん。大学4年生の時、郡上市和良町にある友人の祖母の家を初めて訪れ、その温かいもてなしに感動し、すっかり郡上の虜になってしまいました。その夏には、自然体験や農山村体験を提供する『郡上八幡・山と川の学校』に1カ月間住み込んでアルバイトも経験。そこで働くIターンの先輩たちや地元の人たちと交流を深めました。
「郡上の人はみんな郡上のことが好きなんです。ここはええとこやろ~、これうまいやろ~って。この場所だったら自分が思い描く、地域内で循環できる自立的で持続可能な社会が作れるんじゃないかなと思いました」。
そして、24歳の時に郡上へ移住。理想のまちづくりを実現するため、地元の人の力や知恵を借りながら、若きリーダーとして精力的に活動しています。
「郡上は明るい未来が作れる田舎です。地元の高校生やUターンしたい若者が生活できるように雇用を生み出して、郡上ファンを増やしていきたいですね」。

現在、郡上市大和町にある一軒家で家族とともに田舎暮らしを満喫している興膳さん。移住して間もない頃は、自分の甲斐性の無さを思い知らされたそうです。 「地元のじいちゃんやばあちゃん、先にIターンしてきた先輩たちは、本当にたくましくてカッコイイ。生きる力や暮らしの知恵をめちゃめちゃ持っていて、何でも自分でできるんです。そういう人たちの中に身を置いたら、自分もそんな風になれるんじゃないかなって勝手に妄想してました(笑)」。
外から見た郡上と中から見た郡上、どちらも知っている興膳さんから、郡上を訪れる方へこんなメッセージをもらいました。
「郡上の良さは『人』です。おもしろい人が多いんです。郡上に来たら、ぜひ地元の人に話しかけてみて。踊りの輪に誰でもすっと入ってオッケー!っていうみたいに、よそ者をウエルカムな姿勢で受け入れます。気軽にひと言話しかけるだけで、郡上をよく知ることができるし、もっと好きになれると思いますよ!」。














