1936(昭和11)年に竣工した木造建築。 重厚な玄関口、端正な窓、板張りの外壁など、レトロモダンな意匠が魅力です。1994(平成6)年まで八幡町役場として使われていましたが、現在は土産物売り場や喫茶店などを併設する総合観光案内所として親しまれています。郡上八幡観光のシンボル的な存在をカメラに収めて。国指定登録有形文化財。
標高約350メートルの八幡山に立つ山城。春の桜や初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々、白亜の天守閣は美しい表情を見せてくれます。戦国時代末期の1559(永禄2)年に、遠藤盛数が砦を築いたことが始まりとされ、現在の城は1933(昭和8)年に再建されたもの。日本最古の木造再建城。県指定史跡の苔むした石垣や、天守閣から見える魚の形をした市街地もおすすめの撮影スポット。
長良川の上流に位置する郡上八幡は、町中に水路が巡らされ、清らかな水が暮らしのすぐ近くにあります。小駄良川のほとりに佇む宗祇水は、そんな町を象徴するスポットのひとつ。「日本名水百選」としても有名です。文明年間、歌人の宗祇がこの湧水を愛飲したことが名前の由来。真っ赤な清水橋と宗祇水の小さな祠、石畳の風景が旅情を誘います。
1904(明治37)年に建てられた漆喰塗の西洋建築。かつて「林療院」として、町の人々を支えた医療施設です。診察室やレントゲン棟には、薬瓶や診察台、黒電話、扇風機など、当時の道具がそのままの形で残り、レトロ好きにはたまらない空間。玄関ポーチのイオニア式の柱や窓枠頂部にペディメントを設けるなど疑似洋風建築の外観などが貴重であることから、国の登録有形文化財に指定されています。
吉田川の北側に、江戸時代の佇まいが残る古い町並みがあります。道の両脇には伝統的な家屋が肩を並べるように続き、その袂には水路が通っています。かつて起こった火事の教訓から、隣家との境に「袖壁」と呼ばれる仕切りがあり、軒先にバケツがぶらさがっているのもこの町の特徴。 人々の暮らしも垣間見られる、穏やかな通りです。
滔々と流れる清らかな「吉田川」や、鯉やアマゴが泳ぐ用水路沿いの「いがわこみち」、写生スポットとしても人気の「乙姫川」、町角に立つ丸型ポストなど、少し歩けば思わず写真を撮りたくなるスポットが至るところにあります。日が落ちて暗くなると、郡上おどりにちなんだ電飾などが輝き、夜ならではの光景に。1日滞在して、時間とともに移り変わる町の表情を、じっくりと捉えてみては。